その山を見上げて

読書と思考を積み上げていきます。

『風土 人間学的考察』──風土が人間の精神構造を作る

地球の気候や地学系の本で繰り返し引用されているのを見ており、いつか読もうと思っていた本でした。 本書では、人間の気質に「風土」が関わっているということ、またその土地の風土により形成される気質の違いの考察が示されています。 今回は『風土 人間学…

『ノマド 漂流する高齢労働者たち』──”ノマド”は実際にはどんな人か?

「ノマド」について考える中で本書を読みました。 本書は映画『ノマドランド』の原作とされている本であり、現代のアメリカで移動生活を営む高齢労働者たちの生活を取材したものとなっています。 現代で”ノマド”と言うと、ノマドワーカー、アドレスホッパー…

『ザ・ノース・フェイスの創業者はなぜ会社を売ってパタゴニアに100万エーカーの荒野を買ったのか? 』──美的センスと行動力

最近アウトドアブランドのパタゴニアの経営に関する本をを読みました。それに関連してザ・ノース・フェイスに関連する本があったので読んでみました。 本書は事実上「ザ・ノース・フェイス創業者ダグラス・トンプキンスの伝記」でした。 今回は『ザ・ノース…

『スギと広葉樹の混交林 蘇る生態系サービス』──森林の多様性で生態系を再生させる

「森林」について調査する一環として本書を読みました。 本書では、スギ林の間伐によりスギと広葉樹の混交林を作りだす研究の結果や、それよって得られた生態系の再生や良質な木材の生産などの話題がまとめられています。 今回は『スギと広葉樹の混交林 蘇る…

『私たちは遊牧民として生きることにした』──世界を旅した二人がたどり着いたのは

最近「遊牧民」について調査しており、タイトルに惹かれて本書を読みました。 何となくわかっていたことですが、タイトルの「遊牧民」はただの比喩であり、世界を旅して生きることにした家族の話といった内容でした。 今回は『私たちは遊牧民として生きるこ…

『環境DNA入門』──環境中のDNAで生き物を探す

言葉としては知っていた「環境DNA」という言葉について扱われた本があったので読んでみました。 本書では、環境DNA分析が生まれた経緯や研究、実際に活用された事例などが紹介されています。 今回は『環境DNA入門 ただよう遺伝子は何を語るか』を読んで、目…

『新版 社員をサーフィンに行かせよう』──「持続可能」な責任ある事業を目指すパタゴニア

アウトドアブランドのパタゴニアの思想・理念について書かれた本です。 パタゴニアの環境に対する姿勢は時折目にし、気になっていたので読んでみました。 ここでは、目に留まった要素を残しておきます。 書籍情報 『新版 社員をサーフィンに行かせよう パタ…

『ゾウの時間 ネズミの時間』──「サイズ」に関する考察集

とても有名な本だと思います。 私も何かの教材でこちらの本の引用に触れた記憶があり、折角ならと思い一冊通して読んでみました。 本書では、サイズの違いから生物に共通する設計を読み解く、植物と棘皮動物の戦損戦略といった内容が扱われていました。 今回…

『アート・オブ・スペンディングマネー』──自分らしく使い・貯める

以前「サイコロジー・オブ・マネー」を読みましたので、その流れで本書を読みました。 本書では、お金を使うことに対する考え方のヒントやお金との適切な距離感の作り方といった内容が示されていました。 今回は『アート・オブ・スペンディングマネー』を読…

『植物は<知性>をもっている』──植物の知性は人間を超えている?

漠然と「植物」について学びたいと思い、本書を読みました。 本書では、人間が抱えている植物に対する固定観念、植物の持っている「感覚」、植物の「コミュニケーション」という視点が提示されています。 今回は『植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思…

『図解・プレートテクトニクス入門』──「入門」書とは思えない密度

「地球科学」について調べる一環として本書を読みました。 本書では、プレートテクトニクスという考え方が定着するまでの研究の流れや仕組み、それによって引き起こされる地形形成や地震といった内容が解説されています。 今回は『図解・プレートテクトニク…

『地球は特別な惑星か?』──系外惑星の調査とアストロバイオロジー

今まで「地球」に関する本を続けて読んでいましたので、今回は「宇宙」についての本をを読んでみました。 本書では、系外惑星の発見の歴史やその調査を通じて、地球と同じように生命の兆候のある惑星を探す研究について解説されています。 今回は『地球は特…

『サクッとわかるビジネス教養 地政学』──地政学の基本を学べる

何年も前に買ったまま存在を忘れていたので、改めて読みました。 本書では、地政学の基本が図を使って分かりやすく解説されており、最初の1冊として手に取るのに向いている本ではないかと思います。 他に地政学の本を読んだことがないので偉そうなことは言え…

『海と地域を蘇らせる プラスチック「革命」』──プラスチックごみ問題をビジネスに

「プラスチックごみ問題」について学ぶため本書を読みました。 本書では、プラスチックごみ問題と海の汚染、プラスチックの回収やリサイクルといった問題について、起業家の観点からみたという視点が提示されています。 今回は『海と地域を蘇らせる プラスチ…

『日本の歴史的建造物』──建築物の評価と保存と活用の話

「建築」について学びたいと思い本書を読みました。(それが適切だったかは別として) 本書では、日本での「歴史的建築物」の価値が認めら、保存されるようになった過程について解説されています。 今回は『日本の歴史的建造物』を読んで、目に留まった要素…

『追いつめられる海』──海の危機と今後

最近海洋プラスチックごみ問題について調べ、その関連で「海」を取り巻く状況について知るため本書を読みました。 本書では、海の熱波や酸性化、プラスチックごみに酸素の減少といった海が陥っている危機について解説されています。 今回は『追いつめられる…

『天変地異が変えた人類史』──災害による影響を振り返る

「災害」の歴史をざっと知りたいと思い本書を読みました。 本書では、人類が遭遇した天変地異や疫病が人類に与えた影響と社会情勢の変化がまとめられています。 今回は『地震・洪水・噴火・疫病 天変地異が変えた人類史』を読んで、目に留まった要素を残して…

『日本の古式捕鯨』──和歌山での古式捕鯨の歴史

「捕鯨」について知りたいと思い、本書を読みました。 本書では、和歌山で明治頃まで行われていた伝統的な捕鯨についての資料を基に、日本の伝統的な捕鯨について知ることができる本となっています。 今回は『日本の古式捕鯨』を読んで、目に留まった要素を…

『日本列島100万年史』──地学で日本を見る本

「地球科学」について広く浅く学ぶ一環として本書を読みました。 本書では、日本列島の形成過程と日本各地の「地学的な見どころ」がまとめて提示されています。 今回は『日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語』を読んで、目に留まった要素を残して…

『肉食の思想』──食糧事情から思想が生まれた?

かなり前に読んだ本ですが、それっきりになっていましたので再読してみました。 本書では、日本と西洋との思想の違いが食文化の違いに根差しており、ひいては気候の違いによる農業・牧畜形態の違いから生まれたという視点が提示されています。 今回は『肉食…

『遊牧の人類史』──”遊牧民”系の決定版かも?

「遊牧民」について学ぶ中で本書を読みました。 本書では、現存する遊牧民と一緒に生活した著者の経験をもとに、その文化や起源、人類史といった内容が提示されています。 遊牧民の本というと、ヘロドトスの『歴史』や司馬遷の『史記』などを引用してスキタ…

『人類と気候の10万年史』──水月湖の「年縞」と気候変動

「気候変動」について学ぶ一環として本書を読みました。 本書では、水月湖の年縞の研究、気候変動の周期、気候変動と人類の発展の関係といった内容が扱われていました。 今回は『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』を読…

『海洋プラスチック汚染』──プラスチックごみ問題の現状と今後

「プラスチックごみ問題」についての調査として本書を読みました。 本書では、海洋に流出したプラスチックごみ問題の概要が広く提示されていました。「プラスチックごみ」について知りたい人の最初の一冊として優秀だと思いました。 今回は『海洋プラスチッ…

『自然保護を問いなおす』──「共生」という言葉は

地学や森林について学ぶ中で「自然との関り」を考える機会が増えてこともあり、本書を読みました。 本書では、環境倫理の発展の歴史や、自然との接し方の在り方という視点が提示されています。 今回は『自然保護を問いなおす——環境倫理とネットワーク』を読…

『災害の日本近代史』──災害で日本がどう変わったか

「災害」について考える中で本書を読みました。 本書では、最終的に関東大震災へとつながる20世紀初頭の大災害と、その影響で日本社会がどのように動いたか、という視点が提示されています。 今回は『災害の日本近代史 大凶作、風水害、噴火、関東大震災と国…

『世界の野菜を旅する』──野菜の伝播と歴史

「植物」について調べたいと思い、手始めに馴染み深い「野菜」について取り扱った本書を読みました。 本書では、野菜を使った食文化や著者の体験、伝搬・品種改良の歴史といった視点で野菜についての話題が展開されています。 今回は『世界の野菜を旅する』…

『謎解き・津波と波浪の物理』──「波」の決定版?

海についての本を読んでいく中で漠然と「波」について学びたいと思い本書を読みました。 本書では、風波・津波の性質や「波が海底を感じているか」という視点から、「波」についてわかりやすく説明されていました。 今回は『謎解き・津波と波浪の物理 波長と…

『海の教科書』──学校では教えてくれない「海」

最近「海」に関する本を複数読んできており、学んできた内容のまとめと新しいネタ探しができたらいいなと思い本書を読みました。 本書では、海の調査の歴史、水の性質、海洋物理、気象現象といった海に関する話題が複数取り扱われていました。 今回は『海の…

『インド洋 日本の気候を支配する謎の大海』──インド洋も面白かった

前作、前々作の「日本海」「太平洋」を読みましたので、その流れで本書も読みました。 本書では、インド洋の特徴・形成、生物、調査の歴史、ダイポールモードといった内容が取り扱われていました。 今回は『インド洋 日本の気候を支配する謎の大海』を読んで…

『教養としての建築入門』──建築の基礎の話

「建築」について学んでみたいと思い本書を読みました。 本書では、建築の3原理、建築家の仕事、社会情勢から受ける影響といった内容が示されていました。 今回は『教養としての建築入門 見方、作り方、活かし方』を読んで、目に留まった要素を残しておきま…