習慣化と言えば真っ先にこの本という人もいるかもしれません。
本ブログでは”習慣”の性質を学ぶ目的で『習慣の力』を先に取り上げました。
本書はそれに続き、実践的な”習慣を獲得する方法”に焦点を当てた本となります。
「習慣化ツリー」の幹となる本であり(私見)、習慣関係の頻出内容が体系立ててよくまとめられた一冊であると思います。そして、この事実をどう生かすかについても書いてみようかと思います。
ということで今回は『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』を読んで少しだけ考えてみます。
私的要点
- 1
「どのような人になりたいか」の指針を明確に定め、その指針に従って行動することで認知負荷を減らす
- 2
習慣化したい行動を「取りやすく」、「取らざるを得なく」させる状況・環境を整備する
- 3
「複利で伸びる」=1日1%の改善を積み上げると大きな成果へと成長する
所感メモ
概要
本ブログでも習慣に関する本をすでに複数冊取り上げていますが、もはや定番となりつつある内容があります。それは
人間が自分の意志で行動を変えるのはとても難しいということです。
その理由として本書では
- 「自分は○○のような人間だ」という思い込みの影響
- 習慣は脳が認知負荷の軽減用に用意したショートカットであるという事実
これらを挙げ、モチベーションに頼らない状況・環境を用意せよという本となります。
具体的な手法はここには書きませんので、ぜひ直接手に取って読んでみてください。
1日1%の改善
本書の神髄です。結局のところ、習慣化すること自体が目的ではありませんよね?
あなたもおそらく、何らかの目標を達成するために”習慣化”を利用したいと考えているのだと思います。
- 自分の目標を定め
- 小さく行動を改善し続ける
- その行動を習慣化し、自動的に積み上げていく
これこそが本当の意味での複利で伸びるシステムです。改善を積み上げ続ける事こそが本書の主題でしょう。
紙面の大半が習慣化の実践的な内容に割かれていますが、そこは見失わないようにしていきたいです。
【余談】本書の日本語版タイトル「複利で伸びる1つの習慣」について
日本語版のタイトルのつけ方が面白い!というお話です。
先ほども書いた通り、この本は「小さな改善習慣(Atomic Habits)が大きな成長につながる」といった流れの本です。
そして、本の冒頭には、かの有名な「毎日1%の改善で1年後に37倍」の図も示されます。(出版社公式サイトにも大きく掲げられていますので見てみてください)
ただ、あくまで例えの1つとして取り上げられているにすぎません。
そういった本に対して「複利で伸びる」という言葉をタイトルに採用した発想がすごいな、と思いました。
例えば自分がこの本の日本語版タイトルを考えた場合、まず間違いなく単に『アトミック・ハビッツ』としたのではないかと思います。
ビジネス書を読む層は高確率で投資関係の言葉に対するアンテナも高いでしょうから、明らかに『複利で伸びる~』の方が目に留まりやすいのではないでしょうか。
もちろん、
- 原題に対する敬意だとか
- 「ジェームズ・クリアー式」だとか(大変失礼ながら…)
こういった部分への疑問には少しだけ共感しますが…
ただ、マーケティング的に見れば大変良い参考になると思います。あなただったらこの本のタイトルどうつけるでしょうか?より多くの人に手に取ってもらえるようなタイトルを付けられるでしょうか。
この内容をどう生かすか
まず手を付けるべきは?
もう一度書きますが、人間が自分の意志で行動を変えるのはとても難しいです。
よって、まずは早いうちから「どのような人になりたいか」の指針を考え始めるのが重要でしょう。それにより行動を自動化できるとかなり行動の負荷が落ちるはずです。
私はもう設定済みで”読書ブロガー”です。これに助けてもらい、これからも小さく積み上げていきたいと思います。
良くまとまった一冊
この記事の冒頭「習慣関係の頻出内容が体系立ててよくまとめられている」と書きましたが、覚えてくれていた方はいるでしょうか?
結論から言えば、本表の内容を中心に据えれば、習慣化系書籍の数々を高い視点から見渡すことができるという点です。
前回投稿した『物語思考』という本の記事でも似たようなことを書きました。
同じ内容についての本を複数読み比べて共通点を抽出し比較するという内容です。本書やそのフォロワー的な本が多く存在するということは、その比較を容易に実行可能であるということでもあります。共通部分の存在に気づくと
- その共通点こそが要点であることがわかる
- 繰り返し触れることで無意識に脳に要点が刷り込まれる
- 要点を抑えたからこそ、その本の独自性に気づける
『本を読む本』という本の中で提唱されている
「シントピカル読書(=同テーマの本を複数読んで自分なりの結論を考える読み方)」
に一歩近づくことができます。
(後日『本を読む本』についても記事を書きたいと思います。)
そして、このように本に対して能動的になることこそが「読んで終わり」にならず、自分事に落とし込みやすくする秘訣ではないかと考えています。
そのため、名著だからこそ、この本1冊で終わらせることなく周辺の本を複数読んでみる、そういった学習法の第一歩としても最適な本だと考えます。
まとめると
- まずは「どのような人になりたいか」を考えてみよう
- 本書は「習慣化オールスターズ」、これを中心に様々な人の意見を比較できる
- それにより内容を自分に落とし込みやすくなる
関連する読書メモ
・『習慣の力』
本書の前段階の本です。習慣の性質や影響について学ぶことができます。
本書でもこの本について言及されています。
・『物語思考』
本書を日本人の視点で再構成した本だと思っています。
次に読むと共通点が見えてくるでしょう。本書に対する言及あり。
気になった言葉
後日調査したらリンクを追加予定です。
ひとこと
だらだらと書きましたが、結論として名著であることに間違いありません。
同時に、所感メモで書いた通りこの本のフォロワー的な本が大量に存在することもまた間接的にですが、行動への落とし込みを助けてくれるのではないかと考えます。
また、特に習慣の獲得を目論んでいないとしても、「複利で伸びる1つの習慣」これの概要を理解しておくことは大変有意義なことと思いますので、一度ご自身でも読んでみてください。
その後はとりあえず、「どのような人になりたいか」を考えてみましょう。
