その山を見上げて

読書と思考を積み上げていきます。

『12週間の使い方』──締め切りの力!1年は12週間

締め切りが近づかないとやる気が出ないという人も多いと思います。

また、締め切り間近で火事場の馬鹿力を発揮して、危機を乗り切った経験は少なからず誰にもあるのではないでしょうか。

この本は、そんな「締め切り」「ラストスパート」の持つ力を逆手に取ることにより、締め切りを制御することで成果を上げようという本となっています。

それでは、『12週間の使い方』を読んで、少しだけ考えてみます。

この本について
『12週間の使い方
実行サイクルの4倍速化プログラム』の書影
『12週間の使い方 実行サイクルの4倍速化プログラム』
著者
ブライアン・P・モラン/マイケル・レニントン
訳者
中野眞由美
出版社
株式会社パンローリング
発行日
2018年5月
※書影は出版社公式サイトより引用
目次

私的要点

  1. 1

    締め切りを細かく設定することで緊張感が生まれる

  2. 2

    12週間を1年と考え、短期間で「計画→行動→評価→改善」を繰り返す

  3. 3

    素晴らしいビジョンを持つことが苦しい時期を助けてくれる

所感メモ

「まだ時間がある」の罠

私はこの罠にどっぷりはまるタイプの人間です。

先延ばし癖とも共通する考えかもしれませんね。

  • まだ時間あるから後回しでいいや
  • まだ時間かるから今日はこれくらいでいいや
  • まだ時間あるから明日からでいいや

1年は365日、1日は24時間であることは全人類に共通であるにもかかわらず、

  • 大きな成果を上げられる人
  • 何もできずに1年を終える人

この差が生みだす要因は1日の価値をきちんと理解しているかどうかでしょう。

そこで、1年を12週間(=3か月)に再定義し、細かく目標と締め切りを設定します。これにより「まだ時間はある」と言って甘えている余裕はなくなり、必然的に1日、1週間の価値や生産性に目を向けざるを得ない状況を作り出します。

アジャイル開発的かも

私的要点2で書いた通り、本書の主題である「12週間を1年を再定義する」という考えは、実行すると短期間で「計画→行動→評価→改善」のサイクルを繰り返すこととなります。これは何かを連想しませんでしょうか?

そう、アジャイル開発です。

アジャイル開発

仕様に優先順位をつけ、上から順に 短い期間で「作る→試す→直す」 を繰り返す開発手法

本書の主張と基本的な構造が同じですね。

アジャイル開発のメリットは、PDCAの”CA=評価と改善”を何度も繰り返すことにより、素早く良い製品を作り出せることです。

これをソフトウェア開発に限らず様々な業務に応用することで、より素早く行動を開始し、成果を上げ続ける事が出来でしょう。

また、アジャイル開発と同様に本書にも”チーム”で実践する場合の教訓や注意点も書かれていますので、チームで仕事にあたる方にも一読の価値があるかと思います。

この内容をどう生かすか

目標・計画を分解する

ただ、「12週間で1年だ」と思っているだけでは意味がありませんので、適切に計画を立てることが重要です。

  1. 長期目標
  2. 中期目標(2,3年以内)
  3. 12週間ごと
  4. 1週間ごと

というように、細かく目標を設定し、各期間ごとに達成可能な計画を立てて実行していきましょう。

計画を立てるときは

また、1週間、12週間の短期計画を立てる際に当てはまりますが、

期間を細かく設定する以上、やはり時間的な制約は大きくなります。あまりにも量が多い、大きすぎる目標を立ててしまうと達成できなくなります。

そこでの目標設定についてもやはり選択と集中です。

  • 12週間での目標は1個か2個
  • 「達成できる」目標にする

ちなみに、私も

  • 5年
  • 3年
  • 1年
  • 12週間ごと
  • 1週間

と具体的な数値目標を設定して実行している最中です。

特にこのブログについては2026/1初めに行動開始し、12週間後の2026/3/28を1区切りと考えて目標を立て、その「年末」に向けて走っています。

評価・改善を必ず行う

本書の「評価」に関する記述を引用します。

※黄色マーカーは私が独自に引いたものです。

確かに評価は冷酷で思いやりがなく、時には非常に厳しいものになるだろう。努力はなかったことになり、中断や障害があったとしても、どんな言い訳も一切通用しない。評価しなければ、前進できているかどうか知る術がない。調整することで生産的になるのかどうかもわからない。評価がなければ目標達成が不可能になるのだ。

『12週間の使い方 実行サイクルの4倍速化プログラム』P.158より引用

先程、アジャイル開発に関する記述でも触れましたが、本書のように短期間で「計画→行動→評価→改善」ような考え方の肝は、期末ごとの「評価と改善」です。

  • 目標・計画の達成率
  • その要因
  • 改善点

これらを必ず取り入れ、進捗を定量的に評価し、有効な改善策を考えましょう

私も、2026/3の「年末」には評価の時間を設けるようにします。

関連する読書メモ

・『世界一流エンジニアの思考法』

こちらでもアジャイル開発についての記述があります。

マイクロソフトで働くエンジニアというITの最前線で学んだ思考法を学べる本です。

bookandthink.com

気になった言葉

後日調査したらリンクを追加予定です。

ひとこと

習慣化と並び、行動改善の方法としてはかなり有名な手法ではないかと思います。「締め切り」間近の火事場の馬鹿力という、誰しも覚えがありそうな内容から話が展開されていきますので、入り込みやすいかと思います。

また、1年を分割するという考え方も明快で実践しやすく、実践に際しての注意点やヒントも記載されていますので、行動改善本1冊目としても読みやすい本だと思います。

行動力のなさに悩んでいる人は読んでみてください。

というか、読むだけではなく、これについては即実践する価値があると思っています。