現在マーケティングに関する本を読んでおり、本書が5冊目となります。ブログ運営の参考情報として読み進めています。
マーケティングの世界では「女性に売る」ことについてかなり研究されているようです。その結果から得られた原則であれば、ある種普遍的なマーケティング方法論として学べるのではないかと思いました。
今回は『ネットで、「女性」に売る』から、マーケティングの原則を学んでみます。

- 著者
- 谷本理恵子
- 訳者
- -
- 出版社
- MdN
- 発行日
- 2017年9月12日
この本について
どのような本か
「女性に売る」をテーマに、
- 女性の行動心理
- どういった方法で売るべきか
- ビジネス設計の基礎
といった内容について39の法則という形で説明されています。
タイトルには「文章とデザインの基本原則」とありますが、ライティングの内容に限らず、ビジネス設計や行動経済学的な内容も登場します。
どんな人に向いているか
- マーケティングの基礎を学びたい人
- セールスライティングを学びたい人
- 行動心理とデザインについて知りたい人
私的要点
- 1
女性に売りたい場合、より「潜在ニーズ」に訴えかけることを意識しなければならない
- 2
五感に訴えかけるデザインや、「理想の自分」をイメージさせるような工夫も必要
- 3
どんなに良い商品・サービスでも誰にも知られなければ存在しないのと同じである。キチンと伝える努力をしなければならない
所感メモ
本書を選んだ理由
冒頭でも書いた通り、マーケティング界で「女性に売る」方法論が研究されているという話は聞いたことがあったためです。
また、タイトルの「文章とデザインの基本原理」から、ブログ運営に生かせる内容が他のマーケティング本に比べて多いのではないかと思ったため。
感想
まず、タイトルの「女性に売る」というのはマーケティングの基礎を意識させるための例え(ナラティヴ)に過ぎないのではないかと思いました。
- 男性は機能や性能を見て買う
- 女性は「ときめき」や「魔法」で買う
という様な書き方からはじまります。もちろん傾向としてはそうでしょうが、現実はこのようなステレオタイプばかりではないというのは実生活の中で体感する機会も多いはずです。
マーケティング本には大概「ターゲットを絞るべし」とあります。無駄に手を広げればいいわけではないというのは間違いないでしょう。「選択と集中」の文脈でもそういった主張が中心ですよね。
しかし、「自分のターゲットには当てはまらない」と言って情報を得ようとするらしないのは余りにもったいない。そもそも「選択と集中」というのは、選択できる選択肢がなければ成り立たない考え方でしょう。だからこそ
- とにかく得られる情報は得ておく
- 選べる選択肢は一つでも多く確保する
これでいいのではないかと私は思いました。
そのため、単純にマーケティングの基礎を学ぶ目的でも読む価値があると思います。
「潜在ニーズ」に訴える
直接言葉としては出てきていなかったと思いますが、間違いなく本書の主題の一つです。
マーケティングでは、ニーズには2種類あるとされているらしく、「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」と言います。
以前取り上げた『付加価値のつくりかた』という本から説明を引用してみます。
顕在ニーズとは、お客様が頭の中で期待していること、つまりお客様自身が欲しているものを、自分で明確に意識しているニーズです。
(中略)
一方、潜在ニーズとは、自分ではっきりと気づいていないニーズです。
普段は意識していないけれど、他人からの質問や体験をきっかけに、「実はほしかった」「こんなことがしたかった」と感じるのが潜在ニーズです。
『付加価値のつくりかた』P.64-65より引用
本書で述べられている原則がこれらについての記述に該当します。
簡単にいくつか「女性の心理」として書かれている内容を抜き出すと以下のような感じです。
- 本来の自分に戻りたい
- 最高に輝く自分を求めている
- 欠乏感を抱いている
こういった内容に対して働きかける必要があるなら、「潜在ニーズ」という概念を知っておく方が手を付けやすくなるのではないかと思います。
こういったフィルターを通してみることで潜在ニーズを見つけるイメージでしょうか。
知られなければ無いのと同じ
本書で一番気になった内容です。厳しいですが、避けようがな事実ですので向き合っていかなければならない内容です。該当箇所を引用してみます。
厳しいことを言えば、どれだけ良い商品やサービスであっても、誰にも知られていないならば、存在しないのと同じです。昔と違い、モノや情報があふれている今、作っただけで自然に売れはじめるなんて奇跡はありません。おトクだから買ってもらえるわけでも、付き合いや売込みに負けて買ってくれる時代でもありません。
あなた自身が、自分で声を上げなければいけないのです。お客様に、欲しい結果が「得られそう」と思っていただけるように、キチンと伝える努力をする必要があります。
『ネットで「女性」に売る 数字を上げる文章とデザインの基本原則』P.185より引用
これはビジネス全てに当てはまる話ではないでしょうか。
ただ待っていれば顧客が自主的に調べて自分の商品にたどり着いてくれる、というのは余りに虫の良すぎる話でしょう。
本書ではあくまで「セールスライティング」の事として書かれていますが、マーケティングの本で述べられる「販路」の話としても捉えられますよね。
- どのように知ってもらうか
- 知ってもらったらどう逃がさないか
前者が販路、後者が本書のセールスライティングの話となります。これらセットで把握しておくとよいかと思います。
自分の作り上げた商品に自信を持ち、「伝える努力」をしていきたいです。
結論
マーケティング・セールスライティングの基礎を学べる本。
ターゲットの特性をよく理解して潜在ニーズを探るべし。
発展を考える
マーケティング本を読んだ後の課題として、
実践のしづらさ
これはあるのではないかと思います。
- 「女性の心の動き」に合わせるんだ!
- 「未来の自分」を提案するんのか!
- 「潜在ニーズ」を意識するといいのか!
こういって学んだとして、特に私のようにライフハック的にというか、ブログ運営のヒントを得ようとしているような場合は特に難しかったりします。
ですので、今回は今まで読んできた本とのつながりを考えてみます。
マーケティングは知覚
『マーケティング22の法則』という本で、マーケティングは知覚の戦いであると述べられていました。該当部分を再度引用してみます。
マーケティングとは、ある種の心理戦争である。すなわち、知覚をめぐる戦いで合って、商品やサービスをめぐる戦いではないのだ。
『マーケティング22の法則』P.135より引用
本書の内容とかなり符合するのではないでしょうか。本記事で取り上げた内容だけでも
- 女性の心をつかむデザイン
- 知られなければ無いのと同じ
など、この考え方ととても似ていますよね。
同様に頻出内容である「顧客目線で考えることが重要」というのもこれに分類されるのではないかと思っています。
『マーケティング22の法則』を読んだ当初はまだマーケティング本の読書歴が浅くてピンと来ませんでしたが、それ以降に読んだ本に2冊とも「マーケティング=知覚」これが当てはまるような内容が登場しました。
これはマーケティングの基本原則と考えてよさそうです。
関連する読書メモ
・『マーケティング22の法則』
マーケティング本の古典です。先述の「マーケティング=知覚」など現代でも通用する考え方が多く、併せて読む価値があると思います。
・『付加価値のつくりかた』
本記事で「潜在ニーズ」の説明を引用した本です。「付加価値」という観点から本書の内容を補強できると思います。併せて読んでみてください。
気になった言葉
後日調査したらリンクを追加予定です。
- ニーズ
- 販路
ひとこと
単に分析的なマーケティング本ではなく、「女性心理」の分析やデザインの話なども組み合わされています。
マーケティング本を積み上げる過程でとても読む価値のある一冊だと思ました。