ベストセラーとなった超有名な本です。
スマホにほぼ触れないという人は現代では少数派でしょう。
- 電子機器に疎い方か
- 意識的に排除している人か
どちらにせよ大多数の人はスマホから多大な影響を受けていることは疑いようのない事実ですよね。そのため、スマホとの付き合い方を見直す意味でも本書は大変有意義だと思います。
今回は『スマホ脳』を読んで、スマホが人間に与える影響について学びます。
この本について
どのような本か
現代人の生活を完全に支配しかかっているスマホについて
こういった内容を中心に、人間の脳とスマホの悪影響との関係について考察が展開されていきます。
どんな人に向いているか
- スマホとの距離感を考えたい人
- スクリーンタイムが長い人
私的要点
所感メモ
本書を選んだ理由
ベストセラーとして何度か見かけ、存在は知っていた本でした。
最近私自身もスマホ依存に対して危機感を覚えており、スマホが人間に与えている影響がどのようなものか知りたいと思い本書を手に取りました。
感想
現代人は必読の本だと思いました。
現代人が抱えているメンタル不調、その原因の大部分を占めているのはスマホ依存の可能性があります。
それだけ人間の脳とスマホの”悪い意味での”かみ合いの良さはすさまじいと知ることができました。
また、本書は人間の脳の仕組みや、その進化の歴史にも触れられており、大変興味深く感じました。そのため、「脳科学」についての本を何冊か読んでみたいと思います。
SNS開発者さえも恐怖している
私は現在SNSはやっていませんが、身近な(言い方は悪いですが)SNS中毒者たちを見ていると恐ろしく感じることもあります。
このような状態が続いたら「彼らの今後の人生はどうなるのだろう?」と思わずにはいられません。本人からしたら余計なお世話なのでしょうが…
詳細は本書に譲りますが、これらは
SNSの仕組みが脳の”報酬系”と強く結びついており、ある種本能的に手放せなくなっているのだと書かれています。
そして、それを恐れているのはIT企業トップでさえも同様なようです。該当部分引用してみます。
(前略)フェイスブックの元副社長のチャマス・パリハピティヤはあるインタビューで、「SNSが人々に与えて影響を悔いている」と発言した。「私たちが作り出したのは、短絡的なドーパミンを原動力にした、永遠に続くフィードバックのループだ。それが既存の社会機能を壊してしまった」フェイスブックで初代CEOを務めたショーン・パーカーも、同社が人間の心の脆弱性を利用したと明言している。彼もまた、こう言わずにはいられなかった。「子供の脳への影響は神のみぞ知る」
『スマホ脳』P.161より引用
言葉の出典まで明確に示されてはいませんが、恐ろしい話です。
SNSは、人間の脳の脆弱性を利用して本能に結び付き手放せなくなる、大変恐ろしい存在であることに疑いの余地はないでしょう。
私自身もつくづく「SNSにのめり込まなくてよかった」と感じています。
そして同時に身近にいる人をSNS中毒から解放するということがどれほどの困難を伴うかを再確認しました。
マーケティングは脳ハッキング?
私は最近マーケティングに関する本を複数読むようになりました。
『マーケティング22の法則』という本に、「マーケティングとは知覚の戦いである」という記述があります。
そして、大半のマーケティング本に
- マーケティングは顧客の頭の中で起こる
- 顧客の心に入り込む
という様な記述がみられます。これに関しては先程のSNS開発にも大いに利用されているようです。関連する記述を引用してみます。
営利目的のメッセージを私たちの脳に伝えるスマホの才能は類を見ない。私たちの注意を引きつけるだけでなく、一番効果的にメッセージが伝わる形でこっそりと届ける。フェイスブックやインスタグラムのタイムラインに実に巧妙に配置されていて、友達の投稿と見分けがつかないような広告を目にしたことがあるだろう。あなたのために特別に誂えた位置に配置されるのだ。あなたの心に一番響きやすい状態で目に入るように。
『スマホ脳』P.156より引用
- 人間の心
- 人間の感情
- 人間の知覚
言葉は何でもいいですが、これらは結局脳が出どころとなります。
ということは、マーケティングとは突き詰めると脳ハッキングになっていくのではないでしょうか。
顧客の脳の仕組みを逆手に取ること、とも言い換えらるかもしれません。
いずれにせよ、「マーケティング」がこれだけ浸透している以上、私たちの脳は日々ハッキングを受けていると考えてよさそうです。
それが完全に悪いという解釈はしたくありません。なぜなら、誰もが少なからずその恩恵を受けていることも事実としてあるからです。
それを理解する意味でもマーケティングの学習は有効かもしれません。
結論
発展を考える
脳科学を学んでみたい
上でも書いた通り、本書は「脳の仕組み」の観点からスマホの影響を探っていくような構成となっています。そのため
- ストレスの働き
- ドーパミンの働き
- 運動による影響
など脳科学的な内容が多分に含まれており、とても興味深く感じました。
本書で特に興味深く感じた記述を引用してみます。
ストレスの対策として「運動」が有効であることの理由についてです。
(前略)普段からランニングをしている会計士が、決算前の忙しい時期にも同僚ほどストレスを受けないのには生物学的な理由がある。ストレスのシステムが「ストレスとは猛獣から走って逃げること」だった時代に形成されたからだ。体を鍛えているおかげで、四半期報告書に目を通したりプレゼンしたりするときにも、あまりストレスシステムを作動させずにすむ。
『スマホ脳』P.211より引用
こういった内容も、脳の働きによって説明ができるのだと思います。
人間の脳の仕組みを理解することでより良い生活を送ることができ、仕事にしても読書にしてもより良い成果を出すことができないか、と考えてしまいます。
自己・脳ハッキングですね。
とはいえ、あまり打算的にはならず脳科学や生物学的な内容についても少しずつ学んでいきたいと思いました。
関連する読書メモ
・『マーケティング22の法則』
マーケティングの古典です。現状私が「マーケティングは知覚の戦い」という系統の記述を確認した一番古い本です。ある意味本書に関連する内容かもしれません。
・『サピエンス全史』
人類の発展、定住、科学技術の発展といった内容が展開される本となります。
”人類”という観点から見ても、併せて読む価値があると思います。
気になった言葉
後日調査したらリンクを追加予定です。
ひとこと
繰り返しになりますが、現代人必読の書だと思います。
スマホとの付き合い方に悩んでいる人はもちろん、無意識にスマホに依存してしまっている人も本書を読むと冷や汗をかくような体験をするかもしれません。
未読の方はぜひ一度読んでみることをおすすめします。
