その山を見上げて

読書と思考を積み上げていきます。

『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』──宇宙スケールで物事を見る

いままで「人類史」の本を読んできており、たまにはさらに上の「宇宙」の本に目が留まりました。
本書では、「宇宙からの視点(ユニバーサルな視点)」から人間を見ようという考え方が提示されています。
ここでは、『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』を読んで、目に留まった要素を整理してみます。

書籍情報
『【文庫】夜、寝る前に読みたい宇宙の話』の書影
『【文庫】夜、寝る前に読みたい宇宙の話』
著者
野田祥代
訳者
-
出版社
草思社
発行日
2025年06月09日
※書影は出版社公式サイトより引用
目次

この本について

どのような本か

ジャンル

宇宙、人類

テーマ

「宇宙からの視点」を想像して人間の存在を

どんな人に向いているか

  • 人間の歴史を少し違った視点から見たい人にはヒントになるかも

注目した要素

  1. 1

    宇宙からの視点
    人間の一生は宇宙の歴史の一瞬でしかない

  2. 2

    人類の歴史
    現代人の誕生は宇宙カレンダーでは、大みそかの最後瞬間のの0.03~0.1秒前

  3. 3

    地球
    宇宙に数ある銀河のうちの1つ、その中の太陽系に属する惑星の一つ

所感メモ

本書を選んだ理由

いままで「人類史」の本を何冊か選んで読んでいましたが、それ以上の大きなスケールの話を読みたいを思い「宇宙」とテーマにした本書を手に取りました。

宇宙から見た地球

先述の通り、本書は「宇宙からの視点(ユニバーサルな視点)」から地球や人類を見つめ直そうという本でした。

我々人類は、地球に生まれた種の一つとして、地球がいかに宇宙の中で恵まれた条件の下で成り立っているかを中々本当の意味で実感する機会は少ないでしょう。

同時に、我々は地球の一員であると同時に

  • 太陽系の一員であり
  • 天の川銀河の一員であり
  • おとめ座超銀河団の一員であり
  • この宇宙の一員でもあります

 この本で繰り返しお話ししてきた「宇宙からの視点」は、究極サイズの大きさと小ささ、長さと短さを「自分ごと」としてとらえる視点です。

 宇宙を自分なりに知ることは、宇宙に浮かぶ小さな球体の更にその表面の一部、という本等に限られたところで生きている「あなた自身を知る」ことでもあります。

『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』文庫版P.205-206より引用

こういった大きな「宇宙のスケール」から物事を見る視点を持つことを推奨しており、それによって自分もまたこの宇宙の一員なのだという意識を持てせてくれる本でした。

宇宙から見た人類の歴史

現在「定住が人類に与えた影響」を調べており、それに伴い「人類史」の本に挑戦することも多いです。

しかし、そういった内容に触れ続けると

  • 人類の歴史
  • 人間同士の争い
  • 人間の未来

という様な小さな視点に囚われてしまいがちになります。

 地球が100回ほどまわるうちに、あなたも私も生物としても死を迎えます。

 その時が来ると、体は小さく分解されて地球へ還っていきます。

(中略)

 地球での命の相互作用は、太陽の寿命と一緒に終わります。地球も宇宙に還る日がやってくるのです。

『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』文庫版P.205-206より引用

地球も、大陸も、人類も、我々個人も、すべて宇宙に存在する元素が一時的に集まってできた、束の間の存在でしかないということですね。

「宇宙からの視点」で見れば、それらはすべて一瞬の出来事でしかない。

確かに我々は人類から見れば大きな問題ですし、個人としての悩みが尽きることもありませんが、それも、一人の人間として存在できる約100年の一部です。

そして、どれだけ技術が発展しようと、どれだけの偉業を成し遂げて歴史に名を残そうと、結局最終的には地球ごと太陽にのまれて消えていく。

そう考えると、むなしさを覚えると同時に、少しだけ気が楽になるような気がします。

発展を考える

宇宙スケールをもう少し学びたい

本書でも「宇宙からの視点」として、宇宙の規模と比較して地球や人類を見るための数字が多く示されています。

  • 地球の公転速度:時速10万km
  • 太陽は月の400倍大きい
  • 太陽と地球の距離:1億5000万km
  • 宇宙の誕生:138億年前

などたくさんの「宇宙スケール」の数字が示されます。

こういった数字をもっと知っていきたいです。それが地球、人類、自分の生活といったある意味小さな世界にとらわれた視点を解放してくれるのではないかと思います。

また、そんな宇宙を調査する試みを知ることがある意味人類の科学の最先端を知ることと同じだと思います。

「デュアルユース」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

 デュアルユースというのは、日常(民生)と軍事の、どっちにも使える技術の事です。特にロケットなどの宇宙技術は軍事技術と深くつながっていて、それでアポロ計画がどんどん進んだ、という事情もありました。

(中略)

 パソコンの部品も併記の一部にすることができるし、携帯電話の通信技術や車、ドローンなども、破壊行為に悪用できるし、実際使われているのが現状です。

『夜、寝る前に読みたい宇宙の話』文庫版P.218-219より引用

技術の進歩と軍事は切っても切れない関係にあることは事実です。

しかし、どうせだったらもっと「宇宙スケール」の大きな視点で見て、もっと違った方向に発展していってくれればいいのにと思います。

関連する読書メモ

・『サピエンス全史』

ホモサピエンス誕生から現代までの「人類史」を取り上げた本です。これだけでもかなりスケールの大きな話に感じてしまいますが、宇宙からすれば一瞬でしかないということですね。「宇宙」問わせて考えると別の見え方をするかもしれません。

bookandthink.com

・『銃・病原菌・鉄』

同じく「人類史」について考察する本です。食料生産や地球の地理的条件、ヨーロッパによる侵略の話などが取り扱われますが、これもまた宇宙から見るとどれほどのスケールなのか…と考えさせられます。

bookandthink.com

気になった言葉

後日調査したらリンクを追加予定です。

  • デュアルユース

ひとこと

本を本格的に読み始めて、「宇宙」という規模の内容に触れたのは初めてだったような気がします。

  • 人類の事
  • 仕事の事
  • 生き方の事

どうしてもこういった「目の前のこと」にばかり気を取られ、どうしてもそういった本ばかりを選びがちですが、もっと大きなスケールで物事を見るような視点も重要だと思いました。