マーケティング関連の本として手に取りました。
本書では、文「ポジショニング」という考え方が提示されています。この考え方は既にマーケティングの世界でかなり普及しているようで、他の入門書でも基礎として取り上げられている内容でした。
ここでは、『ポジショニング戦略』を読んで基本となる要素を整理してみます。
![『ポジショニング戦略[新版]』の書影](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/htnquest/20260215/20260215202005.jpg)
- 著者
- アル・ライズ,ジャック・トラウト
- 訳者
- 川上純子
- 出版社
- 海と月社
- 発行日
- 2008年4月14日
この本について
どのような本か
ジャンル
マーケティング
テーマ
ブランディングやネーミングという方法を通して、商品を消費者に訴えかける「ポジショニング」という考え方を扱う
どんな人に向いているか
- 「ポジショニング」という概念ので原点を知りたい方にはヒントがあるかも
注目した要素
- 1
ポジショニング
ターゲットを絞り込み細分化 - 2
一番手になれる分野を見つける
お山の大将でも大将になる。または、ライバルを分析し弱みに切り込む - 3
効果的に消費者の「頭に中」に入り込む手法
ネーミング、ブランディングの手法を押さえる
所感メモ
本書を選んだ理由
マーケティング本を読んでいくにあたり、「入門編」から一歩進んだ本を探しており、本のカバーに記載されていた
豊富な実例をもとに、戦略の立て方と実践法を説いた名著
『ポジショニング戦略[新版]』カバーより引用
という言葉に惹かれて本書を手に取りました。
「頭の中」に入り込む
- マーケティングは知覚の戦い
- マーケティングはお客様の視点で考える
- マーケティングは顧客の「頭の中」で起こる
マーケティング本を読むと必ず書いている内容です。
マーケティングは顧客の「頭の中」を狙うことになる、というのはもう基本中の基本と考えてよさそうです。
これが本書でも前提条件となります。
そして、この前提を押さえての「ポジショニング」となります。
1つ目は、「業界内での立ち位置を分析する」というのも大きく取り上げられることが多いです。
- 一番手になれる分野を探して範囲を絞り込む
- ライバルの弱みを分析し顧客の「頭の中」を上書きする
- 「2番手」「○○ではない」など、逆に相手のポジションを利用する
といった内容が本書でも挙げられています。
2つ目は、「顧客の頭の中に入り込む」方法です。
- キャッチコピー
- ネーミング
- ブランディング
こういった宣伝広告や商品名、企業や商品に対する顧客のイメージなどは、顧客が最初に接触する箇所となります。ここで適切に”掴んで”おく必要があるということでしょう。
これを徹底的に詰めていき、顧客の「頭の中」に適切に自分の商品を刷り込んでいくこともまた「ポジショニング」の大事な手法のようです。
また、ここで先ほどの「一番手になれる分野まで絞り込む」が適切に行われていれば、それは大きな武器となるでしょう。コカ・コーラにしてもトヨタ自動車にしても、我々が特定の分野について真っ先に思い浮かべるのがその業界の一番手の名前です。
本書から読み取れる内容から「ポジショニングとは何か」まとめると
ポジショニングとは
顧客の「頭の中を狙う」という前提のもと、業界内でのライバル企業を分析し、自身の立ち位置を決め、適切な差別化によりターゲットを絞り込む手法
と言えるのではないかと思います。
既に”基礎”となった内容か?
ここまで本書の内容をまとめてきましたが、正直なところ本書より後に発行された「マーケティング入門」的な本を読んでいても、本書で言う「ポジショニング」の考え方を要約したような内容に出会うことがありました。
それだけマーケティング上で重要な考え方であり、すでに”基礎”となっている内容であるということでしょうか。
以前取り上げた『ドリルを売るなら穴を売れ』のような新しめのマーケティング基礎本を読んでも本書の内容に出会うこともありそうです。
改めて本書を読んで、その原点に触れるのもいいと思います。
発展を考える
もう後は実践あるのみ?
ここまでマーケティングの本を6冊読んできました。
そして、わかったことがあります。それは本だけ読んでいてもマーケティングができるようにはならない ということです。
(そもそも”マーケティングができる”とはどういうことなんだ?とはなりますが…)
先日読んだ『頭のいい人が話す前に考えていること』という本の記述を引用してみます。
もちろん、本で勉強することは大切です。しかし、もっと重要なのは、日々の生活の中で、「相手の欲求から考える」つまり、”相手が何を求めているのか?”を常に想像しながら生活することです。
隣に座っている人が何を求めているのかがわからない人が、顧客の求めていることを想像するのは難しいでしょう。
『頭のいい人が話す前に考えていること』P.65より引用
結局のところこういうことなのでしょう。今まで本を読んでいて、いかに「顧客の目線に立つか」が大切であることは学びました。
しかし、「よし、じゃあ今日から顧客の視点に立ってプロモーションを考えよう!」なんてできるわけがありません。こういう日常の積み上げから開始していかないと永遠に”マーケティングの実践”にたどり着くことは無いのだと思います。
関連する読書メモ
・『マーケティング22の法則』
本書と同じ著者が書かれた本です。「マーケティングは知覚の戦いである」「一番手になれる分野を探す」など、内容がかなりかぶっていました。本書『ポジショニング戦略』を「ポジショニング」という言葉で再構築した本と言えるかもしれません。
・『ドリルを売るなら穴を売れ』
マーケティングの入門書としてとても人気がある本です。先述の通り、本書『ポジショニング戦略』の内容は既にマーケティングの”基礎”となっているようで、この本でも同様の内容が「基礎理論」として出てきます。
・『頭のいい人が話す前に考えていること』
本書ではまさに著者の「マーケティングを学んだ経験」を基に、学校的知性と社会的知性を行き来する(理論⇔実践)ことで学んでいく必要があると述べられています。まずこちらを読んでみるのもいいかもしれません。
気になった言葉
後日調査したらリンクを追加予定です。
- ポジショニング
ひとこと
本書もまたマーケティングの古典(というには新しい?)であり、名著なのだと思います。
マーケティングを学ぶ上で一度通ってみるのも良いのかもしれません。しかし、結局「じゃあ、この内容を生かしてどうするの?」と言われると答えに窮するのも事実です。
というわけで、先ほども書いた通り、本では基礎だけ抜き出してさっさと日常の積み上げに入るというのが最善の方法だったのかもしれません。