その山を見上げて

読書と思考を積み上げていきます。

『コンフォートゾーンの作り方』──コンフォートゾーンを逆手に取る

「コンフォートゾーン」について調べる中で本書を読みました。

RASアファメーションなど、自己啓発系の動画でよく耳にするような内容が盛沢山の本でした。

本書自体もかなり自己啓発感の強い内容ですが、本当に活かすことができれば人生が変わるような内容でもあるのかなとも思います。

ここでは『新版 コンフォートゾーンの作り方』を読んで、目に留まった要素を整理してみます。

書籍情報
『新版 コンフォートゾーンの作り方』の書影
『新版 コンフォートゾーンの作り方』
著者
苫米地英人
訳者
-
出版社
フォレスト出版
発行日
2026年1月21日
※書影は出版社公式サイトより引用
目次

この本について

どのような本か

ジャンル

心理学、自己啓発

テーマ

脳と心理の仕組みを読み解き、コンフォートゾーンを作り替えることで人生を変える方法を説明する

どんな人に向いているか

  • 「目標達成」系自己啓発を求めている人にはそのまま答えになるかも?

注目した要素

  1. 1

    脳は見たいものしか見ない
    RAS(脳のフィルター)により自分が重要と思ったものしか見えておらず、スコトーマ(盲点)がある

  2. 2

    人間はコンフォートゾーンに戻ろうとする
    脳は、ブリーフ(信念)から行動が外れると自己調整をしようとする

  3. 3

    高いゴールを設定し、イメージする
    コンフォートゾーンを高め、そこに”引き戻される”ようにする

所感メモ

本書を選んだ理由

「コンフォートゾーン」についての調査のつもりで本書を手に取りました。

タイトルにまんまズバリ「コンフォートゾーン」と出てくるため…。(しかし、これはかなり、というか相当「自己啓発」ド直球の内容でした)

「コンフォートゾーン」に引っ張り上げてもらう

本書の基本骨格としてあるのが「RAS(網様体賦活系)」と「スコトーマ」になると思います。これは、本書の主題である「人生を変える」にしても「コンフォートゾーン」の調査としても重要になりそうです。

関連する記述を引用してみます。

(前略)RASは、いわば私たちが受け取る情報のフィルターとして、情報の取捨選択を行っています。

 スコトーマとは、盲点のことです。私たちは身の回りの情報をすべて理解しているかのように感じていますが、実はスコトーマによって隠されていることがたくさんあります。

(中略)

私たちの脳がRASによるフィルターを通して現実世界を認識している限り、その認識にはスコトーマがあり、現実世界をそのまま認識している人は1人もいないのです。

『新版 コンフォートゾーンの作り方』P.20より引用

これを中心に展開されます。

正直横文字の専門用語がモリモリの本ですので、超端折ってまとめると

  • 高いゴールを設定する
  • それを鮮明にイメージする
  • 現状より高いCZが設定される
  • 脳がギャップを感じる
  • イメージの鮮明度が、目標とするCZ>現状のCZとする
  • スコトーマが外れ、RASを通して目標達成のための情報が入ってくる

※CZ=コンフォートゾーン

これがタイトルにもある『コンフォートゾーンの作り方』となるようですね。

 つまり、ゴールを設定すると、達成の仕方は後からわかる、ということです。

 なぜ今、達成の仕方がわからないかと言えば、ゴールが今は現状のコンフォートゾーンの外にあるからです。

『新版 コンフォートゾーンの作り方』P.132より引用

高いゴール設定、それを鮮明にイメージ

これによってコンフォートゾーンを作り替えることにより、本当に目標達成するための情報をRASが遮断しなくなるようです。

「コンフォートゾーンから出られない」の正体

本書の考え方で「コンフォートゾーン」問題について記述されている内容がありましたので、引用してみます。

 コンフォートゾーンとは、自分にとってちょうどいい状態のことですが、それは同時にホメオスタシスによってそのまま維持される状態のことを指します。

(中略)

 それが、ブリーフがその人のパフォーマンスを制約する、ということです。人は、コンフォートゾーンを変えない限り、この制約から逃れる術はありません。

『新版 コンフォートゾーンの作り方』P.56より引用

ブリーフとは、自分の経験や情報から形成された信念の事のようです。

そして、その信念から外れた行動を取ると、脳が自己調整をして、ブリーフに引き戻そうとする。

これが「コンフォートゾーンから出られない」の正体のようです。

ただ、これは脳の構造の話なのか?認知の話なのか?心理の話なのか?本書の内容だけではよくわかりませんでした。一旦本記事のカテゴリは「心理学」としてあります。

発展を考える

「引き寄せの法則」ってこういうこと?

スピリチュアル系の本や内容は話としては面白いですが、今までできるだけ避けるようにしていました。

本書を読んでいて連想したのが、そのスピリチュアル自己啓発の代表格として賛否両論ある「引き寄せの法則」でした。

  • マジですごい
  • 夢がかなった
  • 意味ない
  • 信じてる奴はバカ

等々、いろいろと両極端な意見が見つかるのではないかと思いますが、正直私もそこまでしっかり調べようと思ったこともありませんでした。

「なんか強く願うと無意識がそれを”引き寄せて”叶うとか?」

みたいなふわっとした理解です。

別に自分の考えをスピリチュアルに振って夢を叶えてやろうとかそういうわけではありませんが、ちょっと「引き寄せの法則」肯定派の意見も読んでみたいと思いました。

おそらく、本書の「コンフォートゾーン」「アファメーションでスコトーマが外れる」みたいな考え方がその根拠となっているのではないかと思います。

正直私自身、本書に対してもちょっと「胡散臭いな」と感じてしまった部分もあり、実際に効果があるかわかりませんが、少し調べてみたいと思いました。

(間違っても害がある内容ではないので、素直に実践すればいいのでしょうが…)

関連する読書メモ

・『生物から見た世界』

RAS、スコトーマの話がある意味「環世界」と似ているように感じました。厳密に言えば本書の内容とこの本で言う「環世界」の概念とは異なるものです。しかし、この「RAS」の働きと、「主体が重要と思っているものしか見えない」という環世界の性質は通ずるものがあるように思いました。かなり古く哲学的なので難しいですが、読んでみる価値はあると思います。

bookandthink.com

気になった言葉

後日調査したらリンクを追加予定です。

  • RAS

ひとこと

先程も少し書きましたが、正直ちょっと「胡散臭いな」と思っています。

本書の帯には

NASA、米国国防総省など米政府機関が公式採用

フォーチュン1000の50%超が導入

全米の州政府、警察、刑務所、小中学校、大学で教育プログラムとして採用

『新版 コンフォートゾーンの作り方』帯より引用

こんなことが書かれていますが、本当なんでしょうか?(さすがに嘘は書かないと思いますが…)

特に裏取りをしてやろうとか考えているわけではありませんが、もう少し調べてみてもいいかなと思っています。