その山を見上げて

読書と思考を積み上げていきます。

『読書を仕事につなげる技術』──読みかた、選び方、残し方

読書ブログを書いている者の端くれとして、「読書を仕事につなげる」というタイトルは非常に魅力的に感じましたので読んでみました。

読書に関する専門家?の見解を読めるのは大変参考になります。

ここでは『読書を仕事につなげる技術』を読んで、目に留まった要素を簡単に残しておきます。

書籍情報
『読書を仕事につなげる技術 知識が成果に変わる「読み方&選び方」の極意』の書影
『読書を仕事につなげる技術 知識が成果に変わる「読み方&選び方」の極意』
著者
山口周
訳者
-
出版社
株式会社KADOKAWA
発行日
2025年06月17日
※書影は出版社公式サイトより引用
目次

この本について

どのような本か

ジャンル

読書、自己啓発

テーマ

「本の読み方」「本の選び方」「掛け算(再結合)」など、

どんな人に向いているか

  • 読書家の読書への考え方を知りたい人

注目した要素

  1. 1

    ビジネス書と教養書
    基礎体力のビジネス書&個性を作る教養書を読む

  2. 2

    情報のイケス
    得た情報をデータで残し、検索可能にする

  3. 3

    本棚の活用
    本棚の使い方、並べ方を考える。本棚を眺めることで気づくことがある

所感メモ

本書を選んだ理由

このブログは「自分の浅さを埋めるために読書をして積み上げる」がテーマとなっています。

そのため、日々本を読んでその内容を忘れないようにメモとしてブログ記事に書いて残しているわけです。

しかし、本を読んでも読みっぱなしでは意味がないというのは以前から考えている内容ではありました。そのため、タイトルの「仕事につなげる技術」というタイトルを見て”本の読み方”について何かヒントが得られるかもしれないと思い本書を手に取りました。

ビジネス書の読み方

このブログを始めてからも、ビジネス書は何冊も読んできました。

  • 偶然目についただけの新しめの本
  • 名著と呼ばれる評判の良い本
  • 何らかの分野で古典とされている本

などなど、まだ数は多くないですが様々読んできました。

そうして冊数を重ねていくと何となく見えてくる傾向があるように思います。本書でも「ビジネス書の読み方」としていくつかビジネス書との付き合い方が紹介されています。

いくつか気になった内容がありましたので残しておきます。

ビジネス書に読書ノートは不要

 いつ役立つかわからないが、いつか役立ちそうだから後で立ち返れるようにしておこう、というのが読書ノートを作成する目的です。いわば倉庫の中に道具として知識を放り込むときに、後で探すのが簡単になるように管理番号をつけておくというのが読書ノートの考え方ですが、すぐ使う道具であればわざわざ倉庫にしまう必要はありません。

『読書を仕事につなげる技術』P.65より引用

ビジネス書の内容はいちいち記録してしまっておかないでさっさと実践してモノにしてしまえということです。

わたしも漠然とビジネス書を読んでブログに書いて…をやっていましたが、これはあまり意味がなかったかもしれません。自分が本当に「意味がある」と思った内容であればさっさと習慣なり行動なりに落とし込んでしまう

そして、本やノートという形で保存する必要をなくしてしまったほうが合理的であるというのは非常に納得感があります。

ただ、例えブログといえども”書く”ということで脳にインプットされていくこともあると思います。

また、”文章”に落とし込む過程で本当にその内容が自分のものになる、読んでいる最中に思いつかなかったことが頭に浮かぶ、ということもありましたので「自分の言葉に落とし込む」という見方であれば記録する意味は十分にあると私は思います。

エッセンスだけを読んでも意味がない

世の中にある難書、名著、古典には

  • 『○○』入門
  • 漫画で学ぶ『○○』
  • 『○○』超解説

といったような、俗にいう「エッセンシャル版」「要約版」のような本が存在することが良くありますよね。

これについても本書で言及されており、まさに私が以前から思っていた見解と一致しており嬉しくなったため一応抜き出しておきます。

 断言しますが、こういった簡易版の解説書をいくら読んでも経営のリテラシーは高まりません。理由は非常に単純で、古典・原典で著者が展開している思考のプロセスを追体験することで「経営の考え方」「ビジネスを考えるツボ」を皮膚感覚で学び取っていくことにこそ意味があるのです。

『読書を仕事につなげる技術』P.56より引用

私もかなり近い考えを持っており、基本的にまず最初はその原本を読むようにしています。

また、そういった解説書は第三者が書かれている場合がほとんどですので、その解説書の著者の頭を通してしまっていることにより、本来自分に引っかかるはずだった情報が弾かれてしまっている可能性もあります。

同時にこれはYouTubeにある「本の要約」「本の解説」系の動画に対しても言えると思います。そういった要約をいくら見たり読んだりしたところで、その本を読んだ人が得た情報には敵わないのではないかと思います。

あくまでそういった情報は「自分の知らなかった本を知るため」に使用していきたいです。

これは使える?「超速インプット」

私は「自分の浅さを埋める」がテーマであることもあり、結構一冊に時間をかけて読んでしまうタイプの人間です。

しかし、今後何かのテーマに絞って調査をするようなこともあると思います。そういった場合に使えそうな技術が紹介されていましたので残しておきます。

「知的生産」にかかわる仕事をしていると、短期間である分野の知識を集中的に学ばなければならない場面があると思います。

(中略)

 このようなときにお勧めしたいのが、入門書5冊+専門書5冊=10冊の「1日読書」です。午前中を入門書の斜め読みに、午後は専門書の拾い読みにあてる、というのが基本的なプログラムです。

『読書を仕事につなげる技術』P.86より引用

これは非常に面白く、かつ一周回って負担の少ない読書法、というより学習法であると思いました。

「1日で10冊読む」

これだけ聞くととても負担が大きそうに思いますが、目的は読書そのものではなく大枠を捉えることです。

体系的に広くその分野を見渡せる入門書で地図を獲得し、必要な箇所・重要な内容を専門書で深めていく、しかも1日でまとめ切ってしまう。

これは非常に効率が良い学習法ではないでしょうか?

私も読書を積み上げた先で調査したいテーマが見つかったらこれを即マネてみようと思います。

発展を考える

飛ばし読みはどの程度有効か?

以前から読書関係の本は意識的に取り入れて読むようにしていたのですが、良く出会う内容として適切な”飛ばし読み”があります。

本書でもあくまでビジネス書や入門書にかぎった推奨の仕方ではありますが、飛ばし読みは出て来ていました。

  • 目次から読む個所を絞る
  • はじめに、あとがき から読む
  • 見出しを読む
  • 章の最初or最後だけ読む

こういった方法により読む時間を節約しようという考え方ですね。

「多読」がもたらす効果は大きいと思います。そのため、適切な飛ばし読みで回転率を上げ、より多くの本に接する方が最終的に得られるものも大きくなるでしょう。

特にビジネス書についてはこれが顕著だと思います。

ただ、個人的には多少粗くても通読をしていきたいと思って読んでいます。粗くても本全体を通して読むことにより思わぬ内容に出会うこともあります。

読んだ当初は視界の端に触れただけ、という程度の情報でも後から読んだ本で再度出会った際に「そういえば!」となって読み返したりということもありました。

ただ、(特に海外のビジネス書に顕著ですが)ひたすら事例をダラダラ羅列しただけのような読むのがダルくなるような本がたくさんあるのも事実です。

適切に飛ばし読みを身に着け、それで内容が拾えるな悪くないなと最近は思うようになりました。

ちなみに、この本は結構雑に”飛ばし読み”してしまいましたが、内容は拾えているんでしょうか?次に読み返した際に確認してみます。

関連する読書メモ

・『本を読む本』

読書についてとても真剣に考えている本です。点検読書・分析読書・シントピカル読書という読書の3区分が登場します。飛ばし読みは「点検読書」に該当すると思います。それぞれの細かい定義がどうこうというよりは、読書に3区分があるという考え方を手に入れるために読む、というだけでも価値があります。

bookandthink.com

・『遅読家のための読書術』

年間700冊以上の書評記事を書いているという書評家の方が読書について教えてくれる本です。本書でも「適切な飛ばし読み」が推奨されています。そして、飛ばし読みによって速度を上げつつ、素早く大量の本を読んだ方が得られるものが多いという考え方がされています。読書エッセイとしても面白い私の大好きな本です。

bookandthink.com

気になった言葉

後日調査したらリンクを追加予定です。

  • リベラルアーツ

ひとこと

本書は確かに「仕事につなげる技術」ではありますが、どちらかと言えば著者の仕事に関係していると思われる「経営」「組織」といった方面からの見方が中心でした。

しかし、本との接し方という意味ではどの分野の仕事でも活かせる要素は持っていたように思います。個人的には「新しい読書手法を教えてくれる本」位の付き合い方としていきたいと思います。