「気象」や「大気」、「風」といった要素について知りたいと思い本書を読みました。
本書では「コリオリ力」、「温度と湿度」、「ロスビー波」など、物理的な要因から地球の気象や大気の流れについて解説されていました。特に「コリオリ力」は気象に限らず地球科学系の頻出ワードであるため、詳しい解説が読めて良いと思いました。
ここでは『地球規模の気象学』を読んで、目に留まった要素を残しておきます。

- 著者
- 保坂直紀
- 訳者
- -
- 出版社
- 講談社(ブルーバックス)
- 発行日
- 2023年11月16日
この本について
どのような本か
ジャンル
自然科学
テーマ
大気の循環を発生させる諸要素について物理的な解説も踏まえて説明する
どんな人に向いているか
- 大気の話を知りたい人
- 温度・湿度・コリオリ力などのキーワードについて知りたい人
注目した要素
- 1
大気の循環
偏西風を生み出す「フェレル循環」、貿易風を生み出す「ハドレー循環」 - 2
コリオリ力
地球の自転によって生じる力。実際には存在しない「見せかけの力」であり、大気の流れの物理的説明に「自転の影響」を組み込むために使う - 3
ロスビー波
地球の自転の影響を空気や水といった地球を流れる流体にもたらす影響を考えるために用いる理論
本書を選んだ理由
現在、地球科学系の本を何冊か読んできています。
今まではどちらかと言えば「火山」「プレート」「海」といった内容が中心でしたので、新しい要素として「大気」「気象」「風」といった要素にも手を出していきたいと思い本書を読みました。
大気の循環と熱の影響
個人的に一番覚えておきたいと思った内容です。
学校の理科の授業で部分部分では触れているはずの内容ではあるのですが、結局今までその内容を組み合わせて考えるということをしてこなかったため…ここで改めて押さえていきます。
- 空気は熱を吸収すると膨張し、軽くなって上昇する
- 大気は水蒸気を含む
- 空気が上昇し温度が下がると、雲ができ熱を放出
- 「気圧」は、その地点より上にある空気の重さの合計
これらの要素によってハドレー循環を説明すると、
- 赤道付近は気温が高く、空気が膨張
- 上空での気圧は、赤道付近>亜熱帯域となり亜熱帯側に空気が流れる
- コリオリ力により右に曲がり「貿易風」になる
- 気圧差により亜熱帯域で下降する
この流れはもう少し気象系の知識をつけたらきちんとまとめなおしたいと思います。
温度に関してもう一つ、「温室効果」についてわかりやすい記述がありましたので残しておきます。
何となく意味は分かっており、漠然と使ってしまいがちな言葉ですが、改めてどういったものなのか覚えておきたいと思います。
大気は約78%の窒素と約21%の酸素、それに加えて微量の二酸化炭素やメタンなどでできている。二酸化炭素やメタンは、太陽からやってきた可視光はほぼそのまま通過させるが、地球表面からやってくる赤外線は、よく吸収する。この赤外線で大気が暖まる。地球温暖化をもたらすおもな熱源は、太陽から受ける光ではなく、地表からの赤外線だ。この原理で大気が暖まる現象を「温室効果」、温室効果を持つ気体を「温室効果ガス」という。
『地球規模の気象学』P.49より引用
コリオリ力について
本書で一番力を入れて解説されている内容です。
ただ、詳細な説明に触れるのが初めてであることもあり、かなり難しく感じました。
引き続き似たような内容に触れ続けていき、直観的に理解できるレベルまで落とし込んでいければと思います。
まず、コリオリ力は地球の自転の影響を物理計算に落とし込むための理論的な存在、「見せかけの力」であり、実際にそのような力が働いているわけではないとのことです。
そして、物理の授業で触れる「慣性力」についての説明を思い出すことも重要になってきそうです。
「慣性力」の説明で使用される「電車」と「電車の乗客」の例が本書でも使用されており、これを地球と地球上の物質に当てはめたものが「コリオリ力」となりそうです。
電車が停止するときに乗客が前につんのめる例を考える際に
- 地面に目線を固定:電車がブレーキをかけたから、乗客が慣性の力で前に投げ出された、と分かる
- 電車に目線を固定:乗客に「何らかの力」が生じ、前に引っ張られたように見える
この後者の「何らかの力」について
- 電車=地球
- 乗客=地球上の物質
と読み替えたものが「コリオリ力」ですね。
やはり直観的に理解できるようになるにはまだまだ修行が必要そうです。
発展を考える
「気象」についてもう少し
本書では先述の通り、地球の自転や、それによって生じるコリオリ力など比較的紙幅を割いて解説されており、私のような初学者には若干難しい内容となっていました。
正直、今の時点では「結局、副題にある”大気の大循環”ってどの部分のこと言ってる?」というのが正直な感想です。
- 偏西風を生み出すフェレル循環
- 貿易風を生み出すハドレー循環
これらの説明のことを指していたのかとも思いますが、本の目次やまえがきからそれが読み取りづらく、各要因に対する物理的な説明に紙幅を割きすぎているように感じられました。
著者の前著を基にした「応用編」として書かれてた本との記述もありましたので、読む順序を間違えたのかもしれません。
そのため、本書の内容を改めて読み解くため、著者の前著も含めてもう少し「気象学」のような本を読み込んで比較できる情報を得てみようかと思います。
幸い、本書では次に読む本のリストも記載されていましたので、そこから何冊か選んでみます。
関連する読書メモ
・『水の惑星「地球」』
こちらは地球規模の「水」の循環をテーマにした本です。コリオリ力や、風の話などはこの本にも登場しています。説明はあっさりしていますが、他の要素と組み合わせて説明されるため、こちらの方が最初の一冊としては取っ付きやすいと思いました。
気になった言葉
後日調査したらリンクを追加予定です。
- コリオリ力
- 偏西風・貿易風
ひとこと
「気象」についての1冊目ということもあり、とても難しく感じました。
物理的な解説も多く、できる限り理解しようと努めましたが、なかなかこれ1冊だけでは難しそうです。引き続き「気象」に関係する本も読みこんで、本書も「うんうん、そうだよね」と思いながら読み返せるようになると良いなと思いました。